新・最後のアジト




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新・最後のアジトact.5 「麻呂とモーゼに純金製の毛抜きを」

 ワタクシカオルは41歳の誕生日ライブのために「アゴ髭」を伸ばした。
「かおるさん。きっとアゴ髭似合いますよ。たぶん。」
 というようなギャルのお世辞を真に受けてチャレンジした。
 バカオルは「いいじゃん」とバカ丸出しで何より「ハサミで整える」コトが楽しい。
 さらにバカを丸出せば「オトナ」になった気分を満喫しているのである。
 言うまでもないがアホタレのトンカチ君のために言うが「マンキツ」とは「マンガ喫茶」ではない。
 昨年末から「スネ毛」も剃っている。やり始めるとけっこうハマるが大変なので
 大事なライブの前だけに剃ることにしている。
 関節の曲がり角の辺りはデコボコで慎重にやらないと
 安全カミソリでも安全じゃなくて血が出たりするのでドキドキしている。
 そんな苦労の割にスネ毛がないというのは長ズボンを履いていると見えないのでほとんど評価されない。
 だからキミタチはカオルが大事なライブの日に唄っている姿にうっとりするのは当然として
「ああ。カオル様はいま御身足がツルツルなのだわ。嗚呼」というカンジで頼む。
 ずいぶん前から「鼻毛」は常にツルツルだ。とにかくちょっとでも伸びてくると我慢が出来ない。
 ハサミでカットなど軟弱なことはせず横浜男児に相応しく毛抜きでズバッと抜く。
「マイ毛抜き」も常備している。
 余談だが「高性能・ドイツヘンケル社製の毛抜き・爪切りセット」などが猛烈に欲しい。
 入手ルートを検索するパソコン技などカオルには全然ムリであるから暗に「誰かくんない?」と
 ほざいている始末である。もし複数プレゼントされてもカオルはムダにしない。
 よく失すし800名ほどいる愛人などに補助として常備していただけばいいのである。
 そんなものが存在するのかは知らないけど「純金製の毛抜き」であったら即換金する。
 だからカオル様に純金製の毛抜きをプレゼントするのであれば「それ相当の現金」の方が便利であろう。
 そしてそれをくれたアナタはカオルの脳内の
「すんごくステキな人」というコーナーの入り口辺りに銅像が建つ。
 ある日テレビを観ていたら「爆笑問題の大きいヒト」が「鼻毛不要論」を力説しており
 カオルは「さすがセンスのある人はよいなぁ」とココロの中で同盟を結んだのである。
 2年ほど前「簡単なヘルニア」になり2泊ぐらい手術入院したのだがその「お泊まりグッズ」を荷造りする際
 まずコンビニで毛抜きを2セット買ったのである。ヘルニアなのでチンコの毛はツルツルに剃られた。
 片側だけというのが気に入らなかったがすごく痛いので剃る気力はなかった。
「男気」を千葉LOOKのヒロシさんに見せるため医者の制止も聞かず
 10日後ぐらいにライブしたのだがやっぱり痛かった。
 でもMCで「横浜のカオルで〜す。甘ったるい曲を唄ってますがチンコはツルツルで〜す」
 と言えたのが誇らしい。
 最近は「眉毛ぞり」に命を懸けている。
「なぜ眉を剃るのか」には様々な憶測・ウワサが飛んでいるがこの際ハッキリしておこう。
 ある日突然「なんだかカオルの眉はちょっと伸びている。
 このまま時を重ねると村山総理大臣のようになってしまう。う〜む。
 文系ロッカーとしては絶対に回避しなければいけない事態だ」と。
 それで普通のハサミでチョキチョキ整えだすのだが不器用な上
 ハサミもでかいやつだったのでドンドン左右のバランスが崩れてくる。
 なんとか折り合いをつけようと色々したのだが事態はヒドくなる一方で癇癪を起した。
「おりゃー。面倒じゃ。全部抜いてしまえ。1匹残らず退治せよ」と
 カオルの脳内でのうのうと暮らしている「悪魔3号」の指令通り抜いてしまったのである。
 興奮状態だったので扱いも乱暴で6ヶ所ぐらいは皮膚を切ったり軽い血まみれで
 我ながら恐ろしいことになってきたと自覚するのだがすでに船は出てしまった。
 さらに眉毛のあった部分は日焼けしておらず真っ白なモヤシ野郎なのでとても奇怪奇天烈になっている。
 これは日焼けサロンに行くしかないと判断したがどこにあるのかわからず金もない。
 だから「検索」とかカオルは出来ねーって言ってんだろ。
 それでその「眉無しカオル」の顔を見ると大抵のヒトはがく然とする。
「似合うよ」と誉めてくれたのは関内ストーミーマンデーのお姫様とCLUB24の関口君と
 川崎クラブチッタのボス宮本君の3名だけである。
 大義名分を考えた。最近では「ピアス・イレズミ・カラーコンタクト・茶髪」などは逆に一般化している。
 ロッカーはやはり特徴を持たねばならんだろうと。で「眉無し」だ。
 さらに「自ら社会復帰を拒否するというポジティブメッセージ」と威張っている。
 それに最近気がついたのだが渋谷公園通りなどを歩くときに眉無しは非常に便利である。
 大抵のヒトが目をそらし除けてくれるのでとても歩きやすい。
 海を割ったという偉人「モーゼ」の境地である。
 たまに眉無しカオルに直進してくる輩がいる。
 それは「プロの恐いヒト」か「脳みそに重大な欠陥がある危険なヒト」なので
 その場合だけカオルが道を譲ればOKだ。
 とにかくキミタチに突然問いかけるが
「ねえ。キミタチよ。眉があって得をしたことあんの?」です。あった人はメールなどを下さい。
「汗が目に入らないため」なんて理由はチッチッチでカオルは帽子かタオルをほぼ着用しているので。
 ついでに鼻毛は「ゴミを吸い込まないため」というウワサがあるがカオルはヘビースモーカーだし全然平気である。

 それでふと思った。「体毛処理の起源」はいつなのであろうかと。
 記録はあるのだろうか?大和朝廷などは「麻呂・豆柴犬」的な眉があるかんじなのでその辺か。
 とにかく情報が欲しい。
 だから「検索」とか苦手だとこれで3回目だぞ。メール待ってます。

 おしまい。
   
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