バラッドキング日記




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  「バラッドキング日記 最終章」
   
最終章ってなんかおおげさだな。
 
カオルCDのジャケットはずっと「イタル」に頼んできたし
これからもよほどのコトがない限りイタルにやってもらうつもりだ。
アイツは認めないけれどオレはイタルを天才だと想ってる。
その天才が「大きいお札2〜3枚」で描いてくれるんだから。
(余談。イタルには過去4回ぐらい絵を描いてもらった。
 オレは忘れていたんだけどイタルが言った。
 「あの作品を描いた時はカオルが手品をしてくれて
  オレはギャラをチャラにするからネタを教えくれで
  あの作品の時は麻雀でその場で巻き上げられた」らしい。
 たぶんオレたちはバカなんだと想う)
 
音源を郵送した。
いつもそうなんだけれどオレはまったく注文をつけないし
いわゆる「ダメ出し」みたいなコトもしたことがない。
イタルには好きに描いてもらっている。
 
毎回「完成品」をもらうたびに驚くのだが
今回はいちばんビックリした。
すごくカッコいい。鉛筆で書いたらしいのだけれど
最近の若者言葉で言えば「超ヤバすぎ」ってカンジだ。
「マジすごくね?」
チカゴロはダウンロードとかが主流で死語になりつつあるが
「ジャケット買い」しそうなアルバムだ。
 
イタルはずっとヘッドフォンをして
永遠リピートでアルバムを聴きながら描くらしい。
そして今回は「祭りのあと」を「特別にひいき」して描いたらしい。
余談だけれどミックスをしてくれた石川さんも
「祭りのあとを泣きながら 塚本ギターの音色をひいきして」やったらしい。
(石川さんはギタリストでもある)
 
イタルの原画を見せてもらいに家まで言った。
失敗を含めて厚めの画用紙で3cmぐらいある。
なんというか「感無量」だった。
それをデジカメで録らせてもらい「ハダカのレディPV」をつくった。
それ以来オレのデスクトップには「バラッドキングの女性」がスクリーンに。
 
勢いでポスターをつくることになった。
イタルが「どんなイメージでやる?」と訊いてきたから
オレは「ほら。昔のレコード屋にさ。ご自由にお持ち帰りくださいって
 丸めてマルボロの缶のゴミ箱とかに入れてあったあのカンジだよ」
同世代ってのは話が早い。
「そうだよな。やっぱマルボロのゴミ箱だよな」で完成した。
Tシャツもイタルがつくった。
24日には3枚ぐらい売ると想う。
 
その絵をもとにこーじと歌詞カードを作った。
オレはどうしても「あとがき 自分解説」をしたかった。
そんでフルカラーにしたかったし
「募金者名簿を手書きで」というのもやりたかった。
歌詞だけをモノクロで載せるだけなら「経費は4分の1」ぐらいだけど
オレは贅沢をしたかった。
カンパカンパと言ってみるもんで
アルバムの制作費用の20%ぐらいはカンパに助けられた。
100円玉のヒトもいたし「自分の時給の1時間分」というヒトもいたし
お札のヒトもいたけれど「それぞれのベスト」を頂いた。
レコーディング用に食料やタバコなどを送ってくれた方もいた。
 
今回のバラッドキングは「愛の結晶」だ。
かっぱちゃんのこだわりと意思。
塚本の「気概 エネルギー」とメンバーの心意気。
こーじの優しさ。石川さんのプライド。
イタルのセンス。そんでカンパ者たちの「無償の心」。
石毛さんがいなかったら塚本は「プロデュースという激務」に
耐えられなかったかもしれない。
 
チンピラ詩人カオルが慎重にコトバを選んでも
何度推敲し辞書を探しても相応しいコトバはこれしかない。
「ありがとう。感謝している」
(余談。カオルは横浜のチンピラ詩人と言っているが
 「チンピラ」というのは理由はわからんが「放送禁止用語」らしい。
 だから語感が似ているから「テンプラ詩人」でもいいかなと想ってる)
 
12/24。
このメンバーでバラッドキング発売ライブをする。
アルバムのコンセプトと同じで
オレたちの「等身大」を「精一杯」やろうと想っている。
 
その日に来場者に配るマッチは
「夢が見られるマッチ」なんだぜ。
 
 
おしまい。
   
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