バラッドキング日記




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  「バラッドキング日記 その1」
   
月日の流れるのは早い。
レコーディングは7月の前半に4泊5日で伊豆のカッパちゃんスタジオで。
バラッドキングを聴いたみんなはそれぞれに感想があるだろうけれど
レコーディングの状況を簡単に言えば
「高密度 過剰 怨念 身を削る」ようなカンジだった。
数日遅れて到着したギターのこーじが
「スタジオに入った瞬間に塚本さんとカオルさんの
 異様な集中力に驚いた」と言っていた。
 
エンジニアのかっぱちゃん朝8時から6時ぐらいまで
伊豆の「カッパ食堂」で働いているから
レコーディングは夜19時過ぎから深夜3時頃までになる。
食堂が休みの日は昼からレコーディング。
いったいかっぱちゃんはいつ寝ているのだろうか?
 
スタジオから宿に戻るとプロデューサー塚本がつまみや夜食を作る。
石毛マネージャーと塚本は酒を飲みオレはお茶を飲み
くだらない話をする。石毛さんはオレのために風呂を用意してくれる。
この時間はとてもいい時間でオレの放熱した脳がクールダウン。
持参したiPodの「ピアノと唄だけ特集」を聴きながら眠った。
たぶん1度も夢は見なかった。
朝起きるとテーブルは綺麗に片付けられていて米が炊いてある。
洗物もゴミもまとめてある。
たぶん妖精塚本のシワザだと想う。
 
風呂に入り簡単な「レコーディング記録」を毎晩書いていたのだけれど
秋にオレのパソコンがクラッシュしてしまいデータも写真も消滅した。
だから頼りない記憶を辿り「バラッドキング日記」を連載する。
 
 
そもそも「なぜレコーディングをすることになったのか」を
オレも塚本もよく覚えていない。
ただ「ジェネ会ツアーに空けていたスケジュールをレコーディングにしたい。
オレがプロデュースをしたい」と塚本が言い出したような気がしている。
そしてドラムのコーキが5月の名古屋ELLでオレのステージを見て
「自分も参加したい」とつぶやいたのを覚えている。
 
それからオレは「レコーディング資金カンパ活動」をはじめた。
カンパして頂いた人の名前は歌詞カードにカオル直筆で載せてある。
塚本も石毛さんもノーギャラでかっぱちゃんも「かなり格安」でやってくれた。
もしこれが「正規の料金」でみんなの「音楽能力 拘束時間」を考えたら
たぶん「30倍ぐらい」の値段だっただろう。
ファンの方々から食料などの差し入れもあり
ぜんぶ塚本シェフが料理してオレたちのエネルギーになった。
メンバーもほとんどノーギャラでやってくれた。
リハーサルは直前に1度だけ入ってあとはぶっつけ本番。
改めて「みんなのスキルの高さと愛情」を思い知った。
 
感謝。
 
カッパちゃん経営のスタジオボイスは広くて清潔で
手作りの素敵なスタジオだった。
宿やスタジオの環境もよくホトトギスが鳴き夜はホタルが飛ぶ。
まったく「電子音のない環境」というのが素敵でオレは気分がよかった。
 
こんなカンジで徒然なるままに
具体的な録音のことや「こぼれ話」みたいのも書こうと想っている。
 
とりあえず塚本プロデューサーが
自身のブログに書いたコメントを読んで欲しい。
 
HYPERLINK "http://diary.tsukamotoakira.net/?eid=764492"
   
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