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横浜坊主 その01 「梅雨なので幽霊の姿は」の巻
私の名前はカオル。
自分で名付けたわけではないので確信はないが物心ついた時にはすでにみんなからそう呼ばれていた。
パンツや弁当箱等たいていの持ち物にもカオルと書いてあったのでずっとそれを信じている。
1964年横浜生まれ。その年は東京オリンピックで国中が浮かれていた。
もちろん記憶しているわけではない。誰かが言っていたことを鵜呑みにしているだけだ。
アサミと初めてキスしたのは桜木町だしタカコとよく遊んだプールは元町にある。
今は無きライブハウスビブレで結婚式を挙げ
今は無きヨコハマハイスクールホットウェーヴでは第三回あたりに優勝した。
日吉のポーカーゲーム屋でバイト中警察の手入れに遭い国家権力の横暴さを体験した。
そのあと鶴見にある建設会社で肉体労働を始めるがつらくて4日で辞める。
それでもベイブリッジを30cmぐらいは作ったと思う。
最近までは新横浜にあるベルズというライブハウスで
グラフィックイコライザーとして働いていたし昨日は関内の精神科でクスリを貰ってきた。
そんな根っからの横浜坊主である私だが実はここ数年住所的には川崎市に住んでいた。
叱られる前に謝っておくぞ。ゴメン。でも御安心召され。
このコラムの執筆依頼を快諾したと同時に私は決心したのである。
「club24 yokohama の刺客の名に恥じぬよう横浜市内に引っ越すベぇ」と。
そして現在は片倉町の家で6匹の猫達と暮らしている。好条件の割に家賃がとても安い。
たぶん前の住人が立て続けにヒドい死に方でもしたのだろう。
今はまだ梅雨なので幽霊の姿は見かけないがその繁殖期に合わせてビデオの購入も検討している。
引っ越しも終わり晴れて横浜坊主を名乗るカオルが地域密着型コラムを連載する。
横浜に降る雨の形なんかを詳しく紹介する予定だ。
余談になるがこのコラムのタイトルは執筆者のひとりである中村義人(from 横道坊主)をそれなりに意識した。
千葉LOOKヒロシ氏との再会もすごく嬉しい。
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