まっしぐら




<< liblaryトップに戻る
最終回 「ありがとう。そして再びテロ事件のことなど」の巻 2002.5.27.

突然ですが私加藤カオルは5/25付でベルズを退職します。
この号をみなさんが読む頃僕はベルズにはもういません。
まっしぐらの愛読者・関係者のみなさん。長い間本当にありがとうございました。
昨年9/11のテロ事件後まっしぐらに『バンドマン達よ。こういう時にこそ何か創ろう。
ヘタクソでも戦争賛成でもいい。借り物ではない自分の言葉で唄え。』という主旨の
文章を書いた。(コラム「拳の振り上げ方を忘れてしまったバンドマンへ」)
様々な方からメールを頂きその多くが称賛・賛同で嬉しい反面実はかなり困惑している。
説明不足だったせいもあるがオレのことを聖人君主のヒューマニスト
だと誤解している人がいるのだ。どんな感想を持とうが個人の自由だが
オレはヒューマニスト・エコロジスト・フェミニスト・動物愛護団体などが大嫌いだ。
オレは猫を6匹飼っている。
タバコの投げ捨てにも 気を付けるし
女の娘にはあまり重い荷物を持たせないようにしている。
まあ当たり前だ。その当たり前のことを〜主義とか団体にしてしまう神経が
オレにはわからない。主義や団体になった時点でそれは他の価値観との対立を生む。
オレはいつもそう考えている。だから1.特定の団体の公認・推薦といった形で
2.「人の命は尊い」という当たり前のテーマを 3.「まだ気付いてない人」のために
(こういう僭越さも理解できない)
4.例え破格のギャランティでも講演したり 寄稿するわけにはいかないのだ。
S.I.さん・K.S.君。上記の理由によってあなた方の 御依頼を全てお断りする。
諒とされたい。

補足説明する。確かに戦争・爆弾反対と書 いた。
いきなり空爆か?まだ他に方法があるだろうと。「上司が言うなら」的に
慌てて自衛 隊を派遣した政府の愚かさを非難すると。そして文章の最後を
「平和とは祈るものではなく勝ち取るものかもしれないが」と結んだ。
オレは戦争が嫌いだ。もちろん好きな人もいるだろう。色んな考え方の奴がいる。
それが世の中だ。極論だがこれは趣味の問題だ。趣味に口出しをする気はない。
でも駒をひとつ進めるためには嫌いであっても戦わなきゃいけない場合もある。
逆に好きであっても駄目な場合もある。
とにかくあのケースでの空爆の決定は性急すぎるのでは。だから反対。

そういうこと だ。いつかオレは人を殺してしまうことがあるかもしれない。
事故ではなく意志で。 自分の命が理不尽に犯されたとき無抵抗なんて絶対ムリだ。
オレは生活の大部分を自分が幸せになることだけを考えて暮らしている。
飲みすぎた次の日に世界平和を考え る 余裕なんてない。ヒューマニストなんぞではない。
命は平等に扱われるべきだと思うが決して平等には生まれてこない、
男女も然り。イイも悪いもない。ただの事実だ。 人は必ず死ぬ。
生まれ変わり前世来世があるにせよ一度は必ず死ぬ。わかってる。
でもこんな虫けらみたいな命でも惜しい。
綺麗に死ねるとは思ってないがアホの巻き添えはゴメンだ。その時は戦う。
拳銃は触りたくもないのでふさわしい武 器をもって。
もしも誰かの唄のように国境がなくなったとしよう。
人類がひとつになり愛があふれる素晴らしき世界。
さて問題です。その時に他の惑星から侵略されたらオレ達はどうしたらいいですか?
地球人VS〜星 人の戦いになるのですか?映画「マーズアタック」のように
火星人が唄で やっつけられるとは限らないしもし撃退できたとしても
火星人にとっては唄は暴力。 そうミサイルと同じなのだ。
とにかくオレは「自分が唄うことだけを考えて生きていきたいからベルズ辞めます。」
みたいな我がままを言ってられる平和的な状況を愛している。 ご静聴ありがとう。
ピース。 地球より愛を込めて  
   
  topへ↑