その他/四面そっか。

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「ヘヴィー・スモーカーに愛の含み笑いを」の巻    「黄昏の膝かっくんに男達のジェラシーを」の巻   「センタッキの爆音と渡辺美里の歌詞カード」の巻

第1話「ヘヴィー・スモーカーに愛の含み笑いを」の巻

「わたしの名前はカオル・ザ・ジゴロ。職業はチンピラ・詩人・ヒモ・文系ロッカー。
まあロバート・デ・ニーロみたいなもんである。あるのか?まあよい。
ネコを6匹も飼っているので飼育係でもある。日夜肩で風切り街を歩き美女の耳元で
詩をささやき金をせびりライブハウスで文系ロックンロールをシャウトする。
イエー。ネコのトイレ掃除だってちゃんとする。くさいので息は止める。
一仕事終えるたびにわたしはタバコを吸う。銘柄はロングピース。
光化学スモッグ全盛の時代に少年期をすごし排気ガスあふれる横浜で暮らしていると
これくらい強いタバコじゃないと吸った気がしない。タール1mgなんてヘーこいてプーである。
しかも大量 にぶかぶかと吸うしワガママや言いがかりが口癖なので
周囲から非常に煙たがられている。四面 楚歌。
そんな訳でこの連載コラムのタイトルも「四面 そっか。」として
ジゴロ的角度から見た四面の「あ。そっか。」を徒然なるママに書いていくのである。
わかったようでわからないのはわたしもキミも同じである。煙に巻くのは大得意である。
「ねぇそろそろ結婚....」「例の借金なんだけど....」なんて時もスパーッモクモクどろん。
である。だいたい軟弱なタバコの方が人気があるのはなぜなのだろう。
○○ライトやなんとかマイルド。この根性なしめ。最近じゃあ「煙草臭くない煙草」なる
新製品も出回ってるそうじゃないか。それは臭くないクサヤみたいなもんなのか。
すーっとしない歯磨き粉みたいなもんか。ちがうか。まあいい。だいたい煙草は文化だ。
人類は火を見て賢くなったんだろ。そんで焼いたり煮たりして食うようになったんだろ。
そこまではわかる。でもその煙を吸ってみようというのはガッツだし文化だ。な。
だからもっとパワフルなのがあってもいいんじゃないのか。あ〜ん?
例えばセーラムタフネス。ハイラトヘビー。ダイナマイトラーク。ピースブラック。おー。かっちょいい。ロックだ。
媚薬入りの「スゥーイトジゴロ」なんてのがあってもよいな
。それをな。深々と吸い込むとだな。ムズムズしちゃうのだよ。アハーンな感じになるのよ。
少子化問題年金問題なんか一気に解決しちゃうのよ。どーよ。
次回の選挙ではカオル・ザ・ジゴロ君に清き一票を。それはそーとして先に謝っておくが
わたしはジゴロのクセに酒を飲まない。酒を飲まないので酒の勢いでやっちゃたりもしない
。ケケケケ。笑うところか。まあいい。なぜ酒を飲まないかというと一時期睡眠薬などを
つまみにしながら大量に飲みすぎ幻覚を見たり手が震えたりγGTPという
肝臓の状態を表す数値が710というとてつもない数字を叩きだしたからである。
この710というのがどれぐらいのもんかは近所のブラックジャックにでも訊いておくれ。
きっとビビると思うぞ。そしてわたしは「抗酒剤ノックビン」という酒を飲むとぶっ倒れて
しまう秘密兵器の力を借りアル中という肩書きを見事克服したのである。
ちなみにわたしの暮らす横浜市には32条というありがたい法律がありアル中や精神病者などは
これに認定されると精神科などの治療費がタダになるのである。ラッキー。
という訳でわたくしカオル・ザ・ジゴロ君は横浜市的には精神病者なのである。
もしわたしが何らかの犯罪を犯しワイドショーなんぞでやり玉 に上げられたら
「カオル・ザ・ジゴロ39歳。元アル中。精神病院への通院歴あり。
近所の人の話によると深夜唄をうたったりぼーっとした顔で日々大量 のゴミを捨てていた。」
なんて言われるのであろう。ばかやろう。ネコ6匹分のウンコは大量 なんだよ。
そんなわたしがふと思うのは「もしこの世に酒と山下達郎の名曲クリスマスイブがなかったら
人口は今の3分の1ぐらいだったのではないか」である。山登りをして行くと高度に反比例して
美人の基準が下がるのと同じでクリスマスが近づくと本命で玉 砕し第二候補・押さえ。
とにかくせっかく取ったホテルを無駄にしないぞ状態になりやっとゲットした相手と
名もなきワインで乾杯しアクセサリーなんぞをクビに巻きBGMでは達郎が歌い思わずささやいてしまう。「アイシテルよ」
あー。なんてこった。しかし時すでに遅し。
1年後ふたりはマタニティ対応のウエディングドレスを着てライスシャワーを浴びるのである。
そして何やら読みにくい漢字の名前を子供に付けるのである。わたしは酒を飲まないジゴロ。
さっき笑ったのはこの辺に意味がある。では今週はこの辺でどろん。
 
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