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新・最後のアジトact.34 「モザイクの少女にエイズウイルスのコピーを」
変なキャッチコピーの書かれたポスターを発見した。
「カレシの元カノの元カレを知っていますか」
カオルには何が言いたいのかよくわからない。
近づいたら小さく「エイズ検査・予防の勧め」という主旨の文章が。
たぶん「無軌道な若者への警告・だから若者向け言葉」ということで
上記のようなコピーをつけたんだろうけれどカオルにはピンとこない。
「カレシの元カノの元カレを知っていますか」という文章を読んで慌てる若者は少ない気がする。
もっと直球でいいんじゃないかと思う。
「ねえ。あの時ちゃんとコンドームしてやった?
自信がなかったら今すぐエイズ検査を」
オレならこんな風に書くかな。
つーかさ。
そんなに深刻な社会問題ならさ。(そのポスターからはそう感じる)
中学校から大学・専門学校まで強制的に「エイズ検査」を定期的にしなさい。
絶対「あたり」のヤツもいるから
「カウンセラー・残りの人生の過ごし方対策」なども考えておくように。
エイズの治療法は「全人類にエイズウイルス注射すること」だと言った人がいた。
正確な数字は忘れたが数パーセントかは保菌者のまま発病せずに寿命を全うできる。
その「発病しない遺伝子」を持った人間だけが生き残ればエイズはもはや病気ではないと言う説。
少し「暴論・極論」かもしれないがカオルは「アリだな」と思った。
しかし「薬害エイズ」と「街でもらった自爆エイズ」と
「結果は同じ」なのがなんだか悔しい。
以前ラーメン屋のテレビのニュースで下記のような場面を観た。
「モザイク・音声変えてますインタビュー」で
「陽性の女子16歳B子さん」がキャピキャピ語っていた。
「ひとりで死ぬの恐いから街でやりまくってみんなにうつす」とか答えていたのだ。
「付き添い陰性の友人C子」は「きゃー。アタシアンタとやったオトコとはしない」と。
カオルはあきれ果ててしまった。
その少女にではない。
「ひっぱたかず忠告もせず深刻そうな顔で頷くインタビュアー」と
無表情に画面を見ながら箸を動かすスピードを落とさずに
ラーメンを食べているネクタイをしたオトコ達にだ。
おしまい。
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