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詩人バッカ5日目 主謀者カオルのイライラ
様々な問題を抱えた夫婦やカップル。その愛人や元恋人。
そんな不器用な人々にアドバイスをする芸能人達。
モザイクあり。生命保険のCMあり。
先日オレはその手のテレビ番組をじっくりと最後まで観てしまった。よせばいいのに。
当然の事ながら途方に暮れた。もちろん二度と観ない。
とても巧妙な暴力の匂いを感じた。言葉の暴力。
臆病な詩人であるオレは暴力の匂いにとても敏感なのだ。クンクン。
なんか臭いぞ。危ないぞ。操りの糸が見えらぁ。
愛していた人や恋する人の話。守るべき子供達の未来の話。
詩人にとっては非常にいいテーマなのにオレはなんの詩も浮かばなかったぞ。
たぶんそこには愛とブルースと思いやりがなかったからだ。
優雅な正論。無個性にフェイクされた言い争いの声。
出来合いのモラルに寄りかかった自己主張。クソ食らえ。
不自然な議論や人生相談もガキ共のアホな犯罪も好きじゃない。
オレが好きなのはキスと秘密とチャイナタウンだ。
そうオレにはたくさん秘密がある。グレーゾーンだ。
ある極端と極端を結びつけるためにはグレーゾーンが必要だ。
だからオレは自分の秘密を詩という形の暗号でばらまいている。
間違って解読されたくないし伝わればいいなと思うけど。
基本的にはまぁ知ったこっちゃねぇ。そんなとこかな。
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2000 8 30 薫風丸 |
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